「過去はもう過ぎ去ったもの」「未来はまだ来ていないもの」――私たちはふだん、そんなふうに時間を一本の線のように考えています。ところが、宇宙存在バシャールはまったく違うことを伝えてくれます。「時間は存在しない。過去も現在も未来も、すべて”今”この瞬間に同時に起こっている」と。
最初に聞くと「えっ、どういうこと?」と頭がぐるぐるしてしまうかもしれません。でも、実はこの考え方、現代の物理学が発見してきたこととも驚くほど重なる部分があるんです。今回はバシャールの語る「時間の正体」について、難しい言葉を使わずに、身近な例を交えてやさしく紐解いていきます。
バシャールが語る「時間」の正体
バシャールによれば、私たちが感じている「時間が流れている感覚」は、いわば”錯覚”のようなものだといいます。本当の宇宙のしくみでは、すべての出来事は”今”という一点に同時に存在していて、私たちはその中から「次はこれを体験しよう」と一コマずつ選び取っているのだ、と。
分かりやすくたとえるなら、映画のフィルムを思い浮かべてみてください。映画のフィルムには、最初から最後まですべてのシーンがすでに焼き付けられていますよね。私たちが映画館でストーリーを「時間の流れ」として感じるのは、映写機が一コマずつ順番に映し出してくれるから。でも、フィルム自体を見れば、オープニングもクライマックスもエンディングも、全部”同じ一本のフィルムの上に同時に存在”しています。
バシャールはまさにこれと同じことが私たちの人生にも起きていると言います。あなたが赤ちゃんだった瞬間、今この記事を読んでいる瞬間、そして10年後におじいちゃん・おばあちゃんになっている瞬間。すべては別々のフィルムのコマとして同時に存在していて、あなたの意識という”映写機”が今この一コマを照らしているだけ、というわけです。
「パラレルワールド」と”今ここ”のつながり
バシャールの語る世界観でもうひとつ大切なのが「パラレルワールド(並行世界)」という考え方です。あなたが朝、コーヒーを飲もうか紅茶にしようか迷ったとします。普通なら「コーヒーを選んだ私」だけが現実に存在し、紅茶の選択肢は消えたと思いますよね。でもバシャールは、「コーヒーを選んだあなた」と「紅茶を選んだあなた」、その両方の現実が同時に存在していると言うのです。
しかも、それは未来に枝分かれしていくのではなく、最初から”全部同時にある”。私たちはその無数の現実の中から、自分の波動(気持ちや状態)に合ったものへと、一秒間に何兆回も乗り換えているのだ、とバシャールは説明します。
たとえるなら、テレビのチャンネルです。私たちは今「3チャンネル」を見ているけれど、同じ瞬間に1チャンネルも5チャンネルも8チャンネルも、ちゃんと電波として存在していますよね。チャンネルを変えれば、すぐに別の番組が映し出される。「過去」「未来」「別の人生」も、これと同じように”今ここ”にすべて同時に存在していて、私たちは意識のチャンネルを合わせることで体験を切り替えている、というイメージです。
物理学も「時間は存在しない」と言い始めている?
「いや、それってスピリチュアルな話でしょ?」と思われるかもしれません。ところが面白いことに、現代物理学の世界でも「時間とは何か」という問いは大きな謎の一つとされていて、バシャールの言うことと重なる発見がいくつも出てきているのです。
アインシュタインの「ブロック宇宙」
アインシュタインが提唱した「相対性理論」では、時間と空間はバラバラにあるものではなく、「時空」というひとつに結びついたものとして扱われます。そして、この理論に基づく「ブロック宇宙」という考え方では、過去・現在・未来のすべてが”ひとつのブロック”の中に同時に存在している、と考えられています。
イメージとしては、とてつもなく大きなゼリーを思い浮かべてみてください。そのゼリーの中には、過去も未来もすべての出来事が”フルーツ”として閉じ込められています。私たちはそのゼリーの中をスプーンで一口ずつ順番にすくっているから「時間が流れている」と感じるだけで、ゼリー自体は”最初から全部ある”というわけです。
これは、バシャールが言う「すべての出来事は今同時に存在している」というメッセージと、驚くほどよく似ていると思いませんか?
量子力学が見せる「重ね合わせ」の世界
もうひとつ、ミクロの世界を扱う「量子力学」という分野では、さらに不思議なことが起こります。電子のようなとても小さな粒は、誰も見ていないときに「Aの場所にも、Bの場所にも、同時に存在している」という状態をとることが実験で確かめられています。これを「重ね合わせ」と呼びます。
例えるなら、コインを投げてクルクル回している途中の状態を想像してください。コインが手の中に落ちて「表」か「裏」かが決まるまでは、いわば「表でもあり裏でもある」ような状態ともいえますよね。量子の世界では、この「どちらでもある状態」が見ようとした瞬間に「どちらかひとつに決まる」ということが、本当に起きているのです。
バシャールの「あらゆる可能性は同時に存在していて、あなたが”波長を合わせた”ものを体験する」という話は、この量子力学の「重ね合わせと観測」の関係にとても近いものがあります。
「時間の矢」はどこから来るのか
物理学者の中には、「そもそも時間というものは、宇宙の根本的な要素ではないのではないか」と考える人たちもいます。アインシュタインの方程式の中にも、量子力学の基本的な式の中にも、実は「時間が一方向に流れる」という性質はもともと書かれていないのです。
私たちが「過去から未来へ時間が流れている」と感じるのは、コップが割れたら元に戻らない、お湯がだんだん冷めていく、といった日常の経験から来ているにすぎない、とも言われています。つまり、時間が流れているように見えるのは、私たちの感覚や経験の側の話であって、宇宙の本質ではないかもしれない――ここでもまた、バシャールの語る世界観と物理学が手を結びそうな雰囲気が見えてきます。
「過去を変えられる」って本当?
バシャールの考え方の中でも、特にびっくりするのが「過去も未来も、今この瞬間に変えることができる」というメッセージです。「えっ、もう起きてしまった過去をどうやって変えるの?」と思いますよね。
ここでもう一度、テレビのチャンネルの例を思い出してみてください。あなたが今「つらい過去を持っている自分」というチャンネルに合わせていると、その過去の記憶や影響を引きずった現実を体験します。でも、あなたが”今この瞬間”の在り方や気持ちを変えると、「別の過去を持っているあなた」のチャンネルへと乗り換えることができる、というのです。
例えば、子どもの頃のある出来事を「あれは本当につらかった、自分を傷つけられた経験だ」と思って生きている人と、同じ出来事を「あの経験があったから、今の自分の優しさがある」と思って生きている人。同じ”過去”でも、今の捉え方によってまったく違う「過去」を生きている、ともいえます。バシャールの言う「過去を変える」とは、まさにこういう感覚に近いものです。
そしてこれは、物理学の世界でいう「観測することで現実が決まる」という発見とも、考え方として響き合うものがあります。”今ここ”の意識のあり方が、過去や未来を含めた現実を形づくっている、というわけです。
「今この瞬間」を大切にするということ
もし、バシャールの言うように「過去も未来も今同時に起こっている」のが本当なら、私たちにとって一番大切なのは「今この瞬間」ということになります。過去を悔やんだり、未来を不安に思ったりする代わりに、「今、どんな自分で、どんな気持ちで、どんなチャンネルに波長を合わせているか」。それがそのまま、あなたが体験する現実を作っているんです。
バシャールはよく「ワクワクすることをしなさい」「自分の情熱に従いなさい」と語ります。これは「その状態に波長を合わせることで、あなたが本当に望んでいる未来”もう、今ここにある”そちらの現実に乗り換えやすくなりますよ」というメッセージでもあります。
時間が一本の線のように流れていて、未来は計画して努力しないと手に入らないもの、という思い込みから少し自由になって、「今、この瞬間をどう感じるか」を丁寧に選んでいく。それだけで、現実の見え方がすっと軽やかになる、というわけです。
まとめ:時間の見方が変わると、人生が変わる
バシャールの「時間は存在しない」「過去も未来も今同時に起こっている」という話は、最初は不思議に聴こえるかもしれません。でも、映画のフィルムやテレビのチャンネル、大きなゼリーの例えを通せば、「あ、そういう見方もできるのかも」と、ちょっと肩の力が抜けてくるのではないでしょうか。
しかも、アインシュタインのブロック宇宙や量子力学の重ね合わせなど、現代物理学も「時間や現実は、私たちが思っているほどシンプルで一本道なものではない」ということを示唆し始めています。スピリチュアルと科学、一見正反対に見える二つが、「時間」というテーマでは不思議に接点を持ち始めているのです。
もし、あなたが今、過去の後悔や未来の不安に動かされているなら、ちょっとだけ思い出してみてください。あなたが本当に生きているのはいつも「今この瞬間」だけ、ということ。あなたが望む未来も、許したい過去も、すべては”今ここ”に同時にあり、あなたが今選ぶ「気持ち」や「あり方」が、そのどれにチャンネルを合わせるかを決めている。
そう考えると、今日という一日が、もう一回、少し輝いて見えてくるかもしれません。
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