友人とカフェに入ったら自分は温かいコーヒー。相手は冷たい紅茶。飲み物が違っていても同じテーブルで楽しく過ごせますよね。
ところが休日の過ごし方や仕事の進め方になると急に難しくなることがあります。「どうして同じように考えてくれないんだろう」と気になる。自分の好みを伝えていたはずが相手を説得する時間になっている。
そんな場面を考える手がかりになるのがエイブラハムの「アラウイング」です。今回は公式資料にある考え方を確かめながら違う好みを持つ人と過ごすときの小さな工夫を見ていきましょう。
アラウイングはどんな考え方?
英語の「allow」には許すことや受け入れることなどの意味があります。エイブラハムの教えでは「Art of Allowing」と呼ばれています。
公式サイトの書籍『The Astonishing Power of Emotions』の公開抜粋では自分が望むことのおおまかな方向へ思考を意識的にやさしく向けることとして説明されています。教えの世界観では本来の自分やウェルビーイングとの調和を取り戻すことに関わっています。
つまり他人への接し方だけを指す言葉ではありません。自分の内側で無理に押し進めている部分を見つめることも含む広い考え方です。
そのうえで今回は人との違いを感じる場面に焦点を当てます。「相手が変わるまで落ち着けない」と感じたときに自分の望みや選べる行動を確かめる。そんな入口から読んでみましょう。
出典:Abraham-Hicks公式『The Astonishing Power of Emotions』公開抜粋
同じ好みにならなくても一緒に過ごせる
たとえば友人と土曜日の予定を相談しているとします。自分は公園を歩きたい。相手は家で本を読みたい。それぞれの希望が分かったところで「外に出たほうが気分転換になるよ」と勧めたくなるかもしれません。
一度提案することは自然です。でも何度も理由を重ねて相手の好みを変えようとすると散歩の楽しみから離れてしまいます。
ここで少し立ち止まってみます。自分がほしかったのは外の空気に触れる時間でしょうか。それとも友人とゆっくり話す時間でしょうか。両方かもしれません。
相手の希望も聞いてみると一人で静かに休みたいのかもしれないし長い外出だけが負担なのかもしれません。本人に確かめるまでは決めつけずにおきます。
午前中は別々に過ごして夕方に短くお茶をする。散歩は別の日にして今日は連絡だけにする。それぞれの希望を置いたまま選べる案は意外とあります。

公式サイトの動画紹介「How to Receive Benefit from Contrast with your Partner」では異なる視点や望みに価値があると説明されています。相手を自分と同じ意見にしようとする反応を見直すことも話題になっています。
この考え方を日常に置くなら相手の希望を知ることと自分の希望をなくすことを一緒にしないのがよさそうです。二人分の好みが見えたほうが予定を具体的に相談できます。
出典:Abraham-Hicks公式「Video Clips」の同動画の公開紹介文
我慢して笑うこととは分けて考える
「受け入れる」と聞いて毎回相手に合わせる姿を思い浮かべる人もいるかもしれません。行きたくない予定にも参加する。疲れていても頼まれたことを引き受ける。そんなふうに使うと苦しくなりそうです。
公式の「Living The Law Of Allowing」の紹介文では我慢することとアラウイングの違いを扱うと説明されています。短い紹介文だけから詳しい実践のすべては分かりませんが両者を同じ意味にはしていないことが確認できます。
ここからは本記事の提案です。相手に希望があることを認めながら自分が引き受けられる範囲も伝えてみます。
「誘ってくれてうれしい。今日は家で休むね」
「その案も面白そう。私は今回は別の方法でやってみたい」
こんな返事なら相手の好みを否定せず自分の選択も言葉にできます。長い説明で納得させようとせず今の希望を短く伝えるところからで十分です。
もちろん断れば必ず気持ちよく理解してもらえるとは限りません。残念がられたり話し合いが必要になったりすることもあります。相手の反応まで自分の責任として抱え込みすぎないようにしたいですね。
出典:Abraham-Hicks公式「#4 Living The Law Of Allowing」公開紹介文
自分のことと一緒に決めることを分ける
人と関わる場面では自分だけで選べることと相談が必要なことが混ざっています。それを三つに分けてみると話が整理しやすくなります。
- 自分で選べること:伝え方や引き受ける範囲や自分の時間の使い方
- 相手に属すること:相手の好みや気持ちや返答
- 一緒に決めること:会う日時や役割や共有する場所の使い方

たとえば仕事の資料づくり。自分は最初に細かい構成を決めたいけれど同僚は手を動かしながら考えたい。その違いだけを見ていると相手のやり方が気になります。
そこで完成させる資料の目的や締め切りを確認します。共通の見出しだけ先に決めて途中で一度見せ合う。共有が必要な部分には約束を置き個人で進められる部分には余地を残す。そんな進め方も考えられます。
ただし手順に決まりがある仕事や安全に関わる作業では必要なルールを守ります。好みが違うという話だけで約束や責任がなくなるわけではありません。
違いを認めることと必要な調整は同時にできます。「全部同じにする」から「ここは一緒に確認しよう」へ問いを小さくしてみると話し合う対象も見つけやすくなります。
好きなものを理解してもらえないとき
最近好きになった音楽を友人に聴いてもらったら反応が薄かった。そんなときはちょっと寂しいですよね。自分にとって大事なものほど同じように好きになってほしいと思うことがあります。
その寂しさは急いで消さなくてもよいでしょう。「気に入ってもらえたらうれしかったんだな」と一度言葉にしてみます。
その後で自分はその音楽のどこが好きなのかを思い出す。帰り道に聴くと景色が違って感じられること。声の雰囲気。何度も戻りたくなる一節。相手の評価が出る前にもあった楽しみです。
友人とは別の話題を楽しみ音楽については興味が近い人と話す方法もあります。一人の人に自分の好きなものを全部理解してもらう必要はありません。
相手の好みが変わらなくても自分の楽しみを続ける余地はあります。そんな小さな経験を重ねることが違いとの付き合い方を考える練習になりそうです。
自分を守るための線引きも大切にする
ここまで扱ってきたのは休日の過ごし方や趣味など日常の違いです。暴力や脅しや嫌がらせを同じ種類の「好みの違い」として受け入れる必要はありません。
安全が損なわれる場面では距離を取ることや信頼できる人に相談することを優先してください。必要な支援を求めることと自分の気持ちを整えることは両立します。
また相手から不当な扱いを受けた理由を自分の思考や波動のせいだと決めつけないようにしましょう。この教えを自分や誰かを責める材料にする必要はありません。
うまく受け入れられない日があってもそれだけで練習の失敗にはなりません。疲れているなら返事をする前に休む。すぐに結論を出さず明日話す。そのような選択も残せます。
今日の会話を一つだけ軽くするメモ
気になるやり取りがあったら次の三つを短く書いてみてください。教えを理解するために本記事で作った練習です。
- 私は本当はどう過ごしたかった?
- 相手について分かっていることと想像していることは?
- 自分で選べることは何?
たとえば「週末に少し外を歩きたい」「友人は家で過ごしたいと言った。誘いが迷惑だったかは分からない」「今日は一人で短く歩き次に会う日は別に相談する」といったメモです。

書いたあとに相手をすぐ説得し直す必要はありません。自分の希望が見えたらその日にできることを一つ選んでみます。言葉がまとまらなければここまででもかまいません。
エイブラハムのアラウイングを日常へ持ち帰るなら自分にも相手にもそれぞれの好みがあるところから始めてみる。違いを知り必要なことを相談し自分の一歩を選ぶ。そんな使い方ができそうです。
紅茶とコーヒーが同じテーブルに並ぶように違ったまま過ごせる部分を一つ探してみませんか。
参考にした公式資料
- The Astonishing Power of Emotions:Art of Allowingを説明する書籍の公開抜粋
- Video Clips:How to Receive Benefit from Contrast with your Partnerの公開紹介文
- #4 Living The Law Of Allowing:我慢とアラウイングの違いを扱う教材の公開紹介文
参照日:2026年10月15日。書籍全体や映像本編の逐語訳ではありません。公式資料の要約と本記事独自の日常の例で構成しています。
アイキャッチと本文中の図解・挿絵はAI生成です。



コメントを残す