昨日の会話を思い出して、「ああ言えばよかった」と考える。明日の予定を眺めて、「うまくいくだろうか」と心配する。
そんなときに、バシャールの教えを「時間は今しかない」と要約した言葉を聞くと、少し不思議ですよね。昨日は確かにあったし、明日はこれから来る。それなのに、過去も未来も今にあるとは、どういうことでしょう。
今回は、本のページやパラパラ漫画を手がかりに、その世界観を四つの図でほどいていきます。難しい言葉を覚えるより、「そういう見方なのか」と、形をつかんでみましょう。
1.「今を大切に」より、もう一歩深い話
バシャールの公式サイトでは、五つの基本法則の一つとして「すべてはいま、ここにある」という内容が示されています。
これは、単に「過去をくよくよせず、今日を楽しもう」という生活のアドバイスだけではありません。過去はすでに消え、未来はまだ存在しないと捉えるのではなく、あらゆる現実が今ここに存在するという、世界の成り立ちについての考え方です。
ふだんの感覚では、過去から現在を通って未来へ、時間が一本の線のように流れています。一方、この教えでは、すべてがある全体の中から、一つの経験を「今」として受け取っている、と捉えます。

たとえば、「昨日の自分が消えて、まだない明日の自分が生まれてくる」という見方から、いったん離れてみる。過去と呼ぶ場面も、未来と呼ぶ場面も、全体の中にはある。そのうち、いま経験しているところに焦点が合っている、というイメージです。
ここでいう「今」は、時計の針が指す一秒だけを意味する言葉よりも広いものです。昼の12時に宇宙中の出来事がぎゅうぎゅうに詰まっている、と想像するより、時間の順番を超えた全体を指す言葉として読むと、少し整理しやすくなります。
出典:Bashar公式「The Five Laws of Creation」、「Bashar’s Basic Principles」
2.本は一冊ある。でも、読むのは一か所ずつ
ここで、一冊の物語の本を思い浮かべてください。いま開いているのは50ページ。主人公が旅に出る場面を読んでいるとします。
すでに読んだ10ページも、これから読む100ページも、本の中にあります。50ページを開いている間、ほかのページがなくなるわけではありません。

読者にとっては、前のページが「過去」、まだ読んでいないページが「未来」。けれど、本全体を眺めれば、どのページも同じ一冊の中にある。
このように、「全体として存在すること」と「一つずつ経験すること」を分けると、「すべてが今にある」という話の入口が見えてきます。まだ体験していないことと、存在していないことは、この世界観では同じ意味ではないのです。
もちろん、本はあくまでたとえです。人生に最後まで決まった台本が一冊だけある、と言いたいわけではありません。ここでは「いま読んでいる場所以外のページもある」という部分だけを借りています。選択については、あとであらためて考えてみましょう。
3.それなら、なぜ「時間が流れる」と感じるの?
「全部あるなら、どうして私たちには昨日と今日の違いがあるの?」という疑問も浮かびますよね。
バシャールの公式セッション紹介には、現実を無数の静止したコマとして捉え、それらが意識を通るという説明があります。身近に置き換えるなら、パラパラ漫画がわかりやすそうです。

一枚目には、机の左側にあるボール。二枚目では真ん中、三枚目では右側。紙を一枚ずつ止めて見れば、それぞれは静止した絵です。でも、順にぱらぱらとめくると、ボールが移動しているように見えます。
この教えでは、時間の流れもそのように、異なる場面を連続して経験することと結びつけて説明されます。「全体にはさまざまな場面があり、体験には順番がある」と、二つの見方を重ねるわけです。
ただし、パラパラ漫画で動きを説明できることが、宇宙も同じ仕組みだという証明になるわけではありません。図は、バシャールが示す考え方の形をつかむための補助線です。
出典:BasharTV「Shifting Through Infinity」公式公開紹介文(動画本編ではなく、公開されている内容説明を参照)
4.未来があるなら、何を選んでも同じ?
本やコマのたとえで、気をつけたいのがこの点です。「未来もすでにある」と聞くと、運命は全部決まっていて、何もしなくてよいようにも聞こえます。
けれど、公式の基本原則では、自由意志と選択の自由も明記されています。この世界観の「すべてある」は、たった一つの結末に向かう一本道だけを意味しているわけではありません。
本のたとえを少し広げるなら、複数の展開を持つ物語の本棚のようなもの。いろいろな場面が存在するという考えと、自分が何を選び、どう経験するかという話を、一緒に置いているのです。
日常で考えるなら、明日の打ち合わせに向けて、今は資料を一枚整理できる。あるいは、疑問点を一つ確認できる。結果を完全に操ることはできなくても、今日の行動には選べる部分があります。
「未来があるから待つ」より、「今、どんな選択ができるだろう」と問いかける。このほうが、教えを暮らしの中で扱いやすくなりそうです。
出典:Bashar公式「Bashar’s Basic Principles」
5.過去も今にある、を日常で考えてみる
過去についても、バシャールの説明は大胆です。公式の「Past & Future History」の紹介文では、過去・現在・未来の現実が今存在し、記憶は現在存在する現実とのつながりとして説明されています。
これは「思い出の意味が変わる」という心理的な話だけに収まる教えではありません。その世界観をそのまま受け入れるかどうかは、読む人それぞれです。
ここからは、暮らしへの取り入れ方として考えてみましょう。たとえば、昨日のメールに説明不足があったとします。「自分はいつもだめだ」と考え続けていると、今日の返信まで重くなるかもしれません。
そこで、「昨日は説明が足りなかった。今日は一文補足しよう」と捉え直す。送ったメールの履歴はそのままでも、その出来事から今選ぶ行動は変えられます。
この実践で扱っているのは、現在の意味づけと、次の一歩です。気持ちを変えれば記録や他人の記憶まで必ず変わる、という保証ではありません。
つらい経験を無理に「よかったこと」にする必要もありません。つらかった、と認めたまま、今の自分に必要な助けや距離を選んでよいのです。
出典:BasharTV「Past & Future History」公式公開紹介文(公開されている内容説明を参照)
6.考えすぎたときは、「今できること」を一つ
壮大な時間の話を、今日の朝に戻してみましょう。昨日の後悔も、明日の心配も、考えているのは今。そこから、今扱えることを一つ選ぶ練習です。

- 気づく:「今、昨日のことを繰り返し考えているな」と、まず言葉にする
- 戻る:足の裏の感覚や、目の前のお茶の温かさを確かめて、ひと呼吸おく
- 選ぶ:補足の一文を書く、資料を開く、今日は休む。今できる小さなことを一つ決める
明日が不安なら、心配を消しきるまで待つより、持ち物を一つ用意する。昨日の会話が気になるなら、相手に伝えたい要点をメモする。すぐ連絡するかどうかは、落ち着いてから考えてもよいでしょう。
予定を立てたり、過去から学んだりすることも、今できる大切な行動です。「今を生きる」を理由に、締め切りや約束を放り出す必要はありません。
この練習は本記事からの提案であり、公式の手順をそのまま再現したものではありません。気分がすぐ変わらなくても失敗ではなく、今日できる範囲で十分です。
まとめ:全体は広くても、手を動かせるのは今
この記事で「時間は今しかない」と表現したのは、バシャールが示す、過去・未来を含むすべての現実が今ここにあるというスピリチュアルな世界観です。
- 本全体と、今読んでいるページを分けて考える
- 静止したコマと、連続して経験する流れを分けて考える
- すべてが存在するという話を、唯一の運命が固定されることと混同しない
- 日常では、今の意味づけと小さな行動を見直す入口にする
すぐに納得できなくても大丈夫です。ひとまず、昨日の自分に今日を全部決めさせず、まだ来ていない明日を今すべて解決しようとせず、目の前の一つに取り組んでみる。
「この瞬間、私にできることは何だろう?」 その問いなら、時間の不思議を残したままでも、今日の暮らしに持ち帰れそうです。
あわせて読む:バシャールの「ワクワクに従う」を日常の例で解説
参照:本文中の公式4ページ(2026年10月2日確認)。公式説明の要約と、本記事独自のたとえ・実践例で構成しています。
アイキャッチと本文中の図解・挿絵はAI生成です。


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